リズム音痴克服のヒント

久しぶりのブログ更新です。

 

何年にもわたってレッスンをしていますが、これまでリズム取りを苦手とする生徒さんに

何人か会ってきました。

昔は、どうしてリズムが取れないのかがわからなくて、

さじを投げてしまったこともあるのですが、

やはり何とか克服できないものかな?と、

近年は、リズム音痴の人がどういう挙動をするのかや

どのように感じるかの聞き取り調査をしていました。

そこで見えてきた共通点や、そこからわかってきた克服のヒントについて、

今日は挙げていきたいと思います。

 

まず、リズム取りの初歩練習として、手拍子を打ってもらうのですが、

リズム音痴の場合、肘がぐらついた状態で、チンパンジーのように手を叩く人が多いです。

 

手を叩いてリズムを取るというのは、音が鳴る瞬間の点のみを考えるのではなく

手を叩く←→手を開く

という往復運動が肝になります。

この往復が、表拍(手を叩く)、裏拍(手を開く)の感覚に繋がります。

なので、チンパンジーのような手の叩き方では、まず正確なリズムは取れません。

初歩練習の時に、わたしはこの点について注意します。

つまり、手拍子は脇を絞めて(肘を固定する)、往復運動を意識することが肝心です。

 

また、メトロノームに合わせてリズムを取るというのは、定番の練習方法ですが、

重度のリズム音痴の場合は、メトロノームに合わせることすらできない、ということがあります。

本人によくよく聞いてみると、メトロノームの打音が不規則に聴こえるとのことでした。
正直、この説明を聞いたときは、どうしたらそう聴こえるのかが理解できなかったのですが、


つまりリズム音痴の人は、

♩(打音)が下記のように、連続する場合、


♩ ♩ ♩ ♩ ♩ ♩

(打音)を点でとらえてしまい、


♩→♩→♩→♩→♩→♩

→(間隔)をほとんど感じていないようなのです。
(→の長短によって速度が決まる)

 

メトロノームの打音間の間隔を感じるようにアドヴァイスしたところ、

かなりなリズム音痴の人が、ある程度正確にリズムを取ることができるようになってきました。

 

上記2点は、リズム音痴でない場合は、特に教えられなくても元からできることなのですが、
感覚が無い人は、指摘して貰わないとわからないと思います。

 

リズム音痴なんだよなぁと自覚されている方は、以上を意識されるといいと思います。