前回のブログ記事で、本番前にどのようなレッスンをしたかという事にちらと触れましたが、
今回は、表題の練習方法について少し詳しく書こうと思います。
発表会や試験、コンクールなど人前で演奏する場合に、選曲から本番までには、通常数か月の時間を要します。
その間、譜読みに始まり、音程取りや曲想、伴奏がある場合はその兼ね合いなど、演奏の完成度を高めるためにはいろいろな観点から練習します。
やってもやっても、次の課題が出てくるし、そもそもが演奏に「完璧」はあり得ないので、
完成度を高めるということにはキリがありません。
技術の向上や確定にばかり注目しがちですが、前回の記事でも書いたように、
「弾く練習」だけではなく、「メンタルに対する練習」もすることが重要です。
せっかく練習を積んでも、気持ちのコントロールがうまくできなかったばかりに、本番で力を発揮できなかったら、とてももったいないですよね!
以下に、自分が実践している練習方法をご紹介します。
1.名付けて「あさイチ プレッシャー練習」
これは、起床してから、歯も磨かず、朝ごはんも食べず、布団から直行で楽器ケースを開けて、通し練習をする方法です。
寝起きで身体が一番固く、頭もよく回らない、自分の最低の状態で演奏します。
できれば指慣らしをしてから通しで弾きたい気持ちをグッとこらえて、いきなり通しで弾きます!
狙いは「自分の最低演奏」を知っておくことです。
本番でどんなに緊張しようと、これよりはマシに弾けるという認識を持つ、音大生とかが良く行う練習ですね。
わたしは、さらにこれを録音して聴きます。
精神的には結構つらい作業だったりしますが、本番前に数回やります。
2.名付けて「模擬本番スケジュール練習」
時間的に可能であれば、本番の日と同じ時間割での行動日を作ります。
つまり、当日と同じ時間に起床し、ごはんを食べ、練習し、本番の時間に通し練習をします。
できたらその時に衣装を着て弾くと、より本番の状態に近づきます。
この練習は、やってみると「模擬」にもかかわらず結構緊張します!
ですが、一度やっておくと本番当日の特別感が薄らぎ、ガッチガチの緊張感からは解放されます。
細かい部分練習がしたくても、この二つの練習にも時間を充てておくと、本番ぎりぎり直前の気持ちを落ち着かせる役に立ちます。
本番で自分の精神状態がどのようになってしまうのか、その時になってみないとわからないものですが、
緊張する前提で、それに近い状態を作って練習をすることはかなり有益です。
また、緊張=頭が真っ白になる(緊張とは悪い状態を引き起こすもの)ということではなく、
緊張によって普段の練習時よりも強い集中力を引き起こすこともできます。
大切なのは、どうコントロールするかという事だと思います。
以上、そのためにお勧めの練習方法をご紹介しました!