自宅での練習時間について Part2

以前に書いた自宅での練習時間についてという記事は、当ブログに来られる読者の方に、

よく読まれているようです。

これからヴァイオリンを始めようか検討している方のとっかかりになればと書いたもので、

当教室の体験レッスンに来られる方にも、同じ内容のお話をしています。

 

しかし、毎日5分の練習ですら、できるかどうか自信がないという方もいらっしゃいます。

それは、物理的に時間が捻出できないというよりは、大抵の場合、根気ややる気の問題であるようです。

 

今までご入会された生徒さんのその後、ということを書きますと、

一日5分の練習ができない方は全員、ほとんど進むことなく、当初自分で掲げた目標をやり遂げることもなく

途中で辞めていきます。

大抵、一年以内に辞めます。

 

毎回のレッスンでも、練習ができなかった理由をなんのかんの並べ立て、数か月してそれらしい理由を述べて

退会されますが、それだったら初めからやらなければ良かったんじゃないかなと思います。

なぜかというと、「ヴァイオリンを習ったことがある」という経験値にも当たらない中身のない一言以外に、

なんにも残らないからです。

月謝と時間を無駄にしただけといっても過言ではないでしょう。

 

方や、どんなに忙しい状況に置かれていても、毎日練習をする人は練習をします。

フルタイム勤務で幼児のお子さんを育てつつ、金管楽器奏者としてもアマチュアオーケストラで演奏している女性。

朝5時起きで、専門職としての肉体労働をされている男性。

吹奏楽部の部活を続けつつ、ピアノ科の音楽高校受験前である女子中学生(一日のピアノの練習時間は6時間)。

 

我が生徒さんながら、尊敬に値する努力の塊である生徒さんたちもいるわけです。

もちろん体力についての個人差はあります。

ですが、それが5分の練習にどれだけ反映するでしょうか?

 

基本的なヴァイオリンの練習で言えば、「5分」というのは練習したとも言えないようなごく短い時間です。

これが、当教室でレッスンが成立する最々々々々々々々低限の時間です。

取り合えず月謝を払って通っていれば練習しなくても何かにはなるだろう、と考える方がたまにいらっしゃいますが、率直に言って、それでは何にもなりません。

 

「練習しなくても、週一日レッスンに通えば上達します」と客引きのようにHPに記載しているお教室もありますが、そんな魔法のような楽な方法があるのなら、こちらが教えてもらいたいくらいです。

ソルフェージュ能力や筋力の低下について何も気にせず、遊び惚けたうえでいくらでも演奏の仕事を引き受けることができてしまいます。

 

趣味とは言え、5分ですら毎日練習できそうもないというのであれば、これまでの例からも

生徒さんご本人のためになるとはとても思えないので、当教室でのレッスンはお断りしています。