お子さんに楽器を習わせるにあたって、こんな悩みを持つ親御さんは多いと思います。
先生には、毎日練習させてください、と言われるし、子供に練習をさせるのは、「後で~」と逃げられて、一苦労!
「早くやりなさい!」と叱りつけるのも嫌ですよね?
他にもやることがあるし、まぁ単なる習い事だし、取りあえずレッスンに通わせていれば、何かにはなるだろう。
といった具合になって、なんとなくダラダラになり、演奏技術も進まなくなり、いずれ辞めてしまう。
「習い事あるある」ですね。
講師としても、毎日練習してもらうにはどうしたらいいのか、悩みます。
それはなぜか?
まず、わかりやすい理由を挙げると、練習しなければ上手くならないので、
毎回のレッスンで同じ注意を続けることになります。
どんな教え方をしようとも、一足飛びに進むことはできません。
結果、レッスンがマンネリになり、「つまらない」ということに繋がります。
しかし、これは毎日練習してもらいたいための、第一の理由ではありません。
わかりやすく説明するために、反対の生徒さんの立場から書きますと、
練習は、はっきり言って「面倒くさい」ものだと思います。
かつてわたしも「生徒」の立場に長らくいましたので、その気持ちは、よぅくわかります。
一日ぐらいさぼったって、そんなに変わらないでしょ?と、一日どころか数日怠けて、
さぁレッスン当日を迎えると、
ど緊張するんですよね。
「やばい。練習やってない」
これは、根がまじめな子ほど痛感して、玄関先からもう、モジモジしてるんですよね。
なんとなくノロノロして、準備も遅い。
練習しなかったんだな、と講師はすぐにわかるので、
いきなりハードルを上げずに(もちろん、叱り飛ばしたりなどせず)、
基本練習をじっくり始めても、
身体はよく動かないし、「練習しなかった」という気後れから、いつまでたってもモジモジモジモジ。
アドヴァイスの吸収も悪い。
これって、どういう状態かというと
「自信が無い」状態なんですね。
そもそも、子供に楽器を習わせる理由って、
本人が好きだからという前提がありますが、
人にものを習う態度や、音楽的なもの等の、いろいろな意味でのセンスを身につけさせたり、
自信を付けさせるためですよね。
人格形成に大きく寄与させるものだと思うのです。
それなのに、それとは反対に、練習ができなかった言い訳を毎回考えたり、
自信が無く、そのレッスン時間をやり過ごすということばかりを毎回しているのでは、
本末転倒と言わざるを得ません。
「毎日の練習」という小さな積み重ねが、音楽のみにとどまらない、センスや自信に繋がるのです。
これは心の鍛錬になり、他の活動にも大きな影響を及ぼします。
大げさに聞こえてしまうかもしれませんが、これは本当のことです。
このチャンスを捨ててしまうのは、本当にもったいないことです。
それなので、講師としても、お子さんに毎日練習してほしいと切望するわけです。
しかしだからと言って、叱りつけて、いわゆる「恐怖」を植え付けて、子供に毎日の練習を強要することも、
また正しい方法とは言えないでしょう。
難しいところです。
どうすればいいのか?
次回に続きます。