当教室では現在、中東に住む小学生の男の子にオンラインレッスンを行っています。
彼は、インターナショナルスクールに通っていますが、学校でタレントショ―があるとのことで、ヴァイオリン演奏を披露することになりました。
実は、彼にとっては、大勢の人の前で演奏することは初めての体験でした。
本番前には、細かい音程の注意や正しいリズムの取り方、曲想について、
曲が仕上がるためのレッスンを勿論しましたが、
何よりも、彼の成功体験に繋がるようにと思い、
万が一間違えた場合でも、はっきりと止まったり、顔に出したりしないように
と言い含めました。
「失敗」を態度によって、お客さんの前にはっきり表示してしまうのは、
トラウマになりかねない経験になってしまいます。
緊張しても、弱気になってしまう自分に打ち勝つこと、そして
挑戦して、やって良かった!という「いい経験」になればと思い、
本番二日前まで、細かくレッスンしました。
タレントショ―の後、最初のレッスンの時に結果を聞いてみると、
とてもうまくいったとのことでした!
とても満足そうでした。
人生を左右するような大きな本番ではありませんでしたが、
このような小さな成功体験を積み重ねていくことで、
彼の自信が深まっていけばいいなと思います。
「習い事」としてヴァイオリンを習う場合でも、
それが小さな生徒さんの成長に、大きな役割を果たすことができれば、
こんなに嬉しいことはありません。