前回の続きです。
やっぱりやる気のある方は違いますね!
続くレッスンに向けて、Fさんはまたもやしっかり練習してきてくださいました。
弓を動かす腕や手首の動きにも慣れてこられたので、音出しに入れました!
いきなりロングトーンを出してもらうのはとても難しいので、
弓元から弓先まで1センチずつぐらい、少しずつダウンボウ(下げ弓)で進んでもらいました。
初めは、弓の当て方(角度)がわからないので、荒い音が出たりしますが、角度の感覚をつかんでいくと
いい音が出てきます。
Fさんも恐る恐る弓を動かして行きましたが、だんだん感覚をつかんでこられました。
腕を無理なく伸ばせるところまで進んでもらい、そのあとアップボウ(上げ弓)で音出ししてもらいました。
アップボウでは、ダウンボウに比べて手首の動かし方が難しいので、弓を弦に対して垂直に保つのが
困難です。これを習得するまでには、かなりな時間を要しますが、この日のレッスンでは、
アップボウでの手首の動きの指針を示すことに重点を置きました。
これは本当に難しいので、すぐにコツをつかむことができなくても、全く気にすることはありません。
大事なのは、ボウイングに当たって、手首の動きが非常に重要であるという認識を持つことなのです。
Fさんもとても難しそうにされていましたが、根気よく練習しなければ習得できないことをお話し、
納得していただきました。
ヴァイオリンの習い初めに、身体に対する感覚を研ぎ澄まそうという意識を持つことによって、
その後の上達具合は格段に違ってきます。
わたしのレッスンでは、この部分に長い時間を割き、生徒さんご自身で美しい音を追求していく力をつけるお手伝いをしています。
その後、Fさんも変わらぬ頑張りを続けてくださり、手首の動きが少しずつ良くなってこられました。
教本にも入り、あともう少ししたら曲が弾けるようになっていくと思います。
努力は不可欠ですが、音色の変化などの進歩が明確に感じられるのは、とても嬉しいことですよね!
この調子で続けていかれたら、良いなと思います♪